テシプール

商品名(一般名)   テシプールマレイン酸セチプチリン錠)

薬価:  20.80 円/1mg1錠

特徴:  第二世代の四環系抗うつ薬です.脳に直接働いて感情の調節と高揚作用をあらわし,さらに自律神経を安定させる作用があります.これらの作用によって抑うつ状態(理由のないゆううつ感におそわれたり,気分が沈んだりするうつ病の症状)を改善し,精神活動を活発にします. うつ病のほか,パニック障害,過食症などいろいろな心の病気に応用されます. 
副作用: 副作用は少ないお薬です.主なものは,口の渇き,眠気,めまい,立ちくらみ,便秘など.他に,手のふるえ,興奮,動悸,心筋梗塞など重大な副作用が稀にみられます. また急な減量時に, 吐き気,頭痛,倦怠感,睡眠障害などの離脱作用があります.
テシプール1mg  いわゆる第二世代の四環系抗うつ薬です.脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンの量を増やし,神経の働きをよくします.このノルアドレナリンの増加は「意欲」が高まることにつながると考えられています. また,三環系より作用はやや劣りますが,抗コリン作用などによる副作用が軽減されています.効果の発現は早いほうだそうです. 
 さらに特徴的なのは,パキシルルボックスデプロメールと併用することで,テシプールの作用を強めることがあるそうです.なので,パキシルなどSSRIと併用し,セロトニンだけでなくノルアドレナリンに関しても改善させる投薬例もあります. 理論的にはSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)と同じかと思いますが,SNRIのトレドミンが合わない人には,SSRI+「その他の抗うつ薬」を処方されるのでしょう.

ドグマチール

商品名(一般名)   ドグマチールベタマックスルピリド錠)
薬価: 19.2 円/50mg1錠(ドグマ)  6.4 円/50mg1錠(ベタマ)
特徴:  ドグマチールは本来,胃・十二指腸潰瘍などで用いられた薬です.作用として,胃の粘膜の血流をよくし,胃潰瘍の治りを助けるだけでなく,脳の活動をよくして,気持ちが前向きになるのを助ける働きがあるため,日本およびドイツでは,うつ病うつ状態の治療薬として使われています. 具体的には,脳内の神経伝達物質ノルアドレナリンの放出を促進する作用があるといわれます.うつ病で使用する場合,やや多めの量を用いるます.また脳内の混乱を抑える作用があるため,統合失調症の場合でも処方されます.
副作用: 安定剤としては作用が穏やかで,副作用も少ない薬です.よくあるのが,特に女性には深刻な副作用として,ホルモン異常(生理不順・乳汁分泌) があります.また軽いもので,手足の振るえ,目の異常運動,したのもつれ,無表情や,不眠,眠気,口の渇き,便秘があります.
ドグマチール50mgベタマック50mg 筆者がはじめて抗うつ薬として処方していただいた薬です.この頃は抗不安薬に強い作用のある(でも効き目は短時間)ソラナックスを併用していたこともあり,抗うつ薬ビギナーの筆者にとって,これら薬のおかげで随分助かりました.
 なお,当初からジェネリック薬に関心のあった筆者は,2回目の診察時にドグマチールからジェネリックで近くの薬局でもおいているベタマックに変えてもらいました.
 また,筆者にとっても生理不順はネックでした.嫌な行事として卒業式しかない3月ならば休養を取りやすくなると考え,本格的なうつ治療薬としてトレドミンを用いたメソッドに切り替えました.

デパケン(バルブロ酸ナトリウム)

商品名(一般名)   デパケン(バルブロ酸ナトリウム)

薬価: 22.4 円 / 200mg1錠 (デパケンR)

特徴: 一般に気分安定薬と言われるお薬で,各種てんかんの治療,躁うつ病・躁病の躁状態を抑える作用があります.また躁の波だけでなく,躁うつ病の鬱の波を抑える効果もあります.通常は,400mgから始め,必要に応じて1200mgまで増量することができます.

副作用: 眠気,ふらつき,頭痛,不眠,けん怠感,吐き気,食欲の増減,高アンモニア血症など.また肝障害のある人,妊婦さん(妊娠の可能性のある人)は使用が認められません.まれに重篤な肝障害が現れるため(初期6か月以内が多い),投与初期以降,定期的に血液検査など腎機能と肝機能検査を行います.

depakenR.jpg デパケンバルブロ酸ナトリウム)は,てんかん薬として使用されていますが,躁うつ病・躁病への効能が2002年に認められています.血中濃度は30~60分で最高に達し,肝臓で代謝され,半減期は8〜15時間となっています.
 
 脳内のGABA濃度やドーパミン濃度を上昇させ,セロトニン代謝が促進されるお薬です.特にGABA機能に影響していることが,躁を抑える作用に関与しているのではと提唱されていますが,現段階では詳細は不明です(2007年時点).
  
 >>筆者である私の使用歴

リーマス

商品名(一般名)   リーマス炭酸リチウム錠)
薬価: 14.9 円 / 100mg1錠 24.8 円 / 200mg1錠
特徴:  リーマスは古くから使われている気分安定薬です.特に躁うつ病うつ病,躁病に用いられます.躁病・躁うつ病の急性期と再発予防期のいずれにも用います.なお,躁うつ病のうつ状態に一定の効果があるため,抗うつ薬と併用しつつ躁転を予防します.
副作用:  気をつけなければならないのは,「リチウム中毒」です.初期症状として,手のふるえ,口渇,吐き気,めまい,言葉のもつれ,下痢,多尿,頻尿,腎機能異常などが現れます.このような場合は,すぐに医師に連絡してください. その他に腎機能異常,甲状腺機能異常(甲状腺ホルモンT3・T4の低下)があります.定期的にリチウムや甲状腺ホルモンの血中濃度を測ってもらうことが必要です(筆者もうつ病治療の一環で採血しました)
リーマス200mg リチウム剤が医薬品として使われたのは1850年頃からで,当時はリウマチの治療,精神安定薬,糖尿病治療,伝染病予防にも用いられました.現在は主に精神科医療で用いられます.躁うつ病にとって,三環系とどちらが予防効果があるかという実験では,リチウムの方が10%ほど有効だという結果でした.  しかしながら,現在の治療ではリチウム中毒の問題や,プロトコルがアメリカ式を採用している医師が多いこともあり,リチウム単体でうつ病躁うつ病を治療することは少ないようです.SSRISNRI三環系など他の抗うつ薬と併用し,それらの作用を増強するために必要量を処方されるようです.

禁忌・慎重投与: 1.てんかんなどの脳波異常がある,2.重い心臓疾患がある,3.腎障害,4.衰弱・脱水状態,5.発熱・発汗・下痢がある,6.食塩制限患者,7.妊婦または妊娠の可能性がある人,8.サイアザイド系利尿剤を投与されている人.

 なお,筆者も治療初期に,200mg/日からトレドミンとの併用を開始し,400mg/日になってからはトレドミンのノルアドレナリンの効果(やる気を出させる)が出てきました.ただ,気分の起伏が激しいのはまだあって,もっと落ち着いた思考力を取り戻したいと医師に相談して,さらに600mg/日にしてもらいました.
 >>筆者の通院記録

アンプリット

商品名(一般名)   アンプリット塩酸ロフェプラミン錠)
薬価: 8.3 円/10mg1錠
特徴:  いわゆる第2世代の三環系抗うつ薬です. 脳内のノルアドレナリンやセロトニンの量を増やし,神経の働きをよくします.ノルアドレナリンの増加は「意欲」を高め,セロトニンの増加は不安感をやわらげ「気分」を楽にします.
副作用: 抗コリン作用が・えられ,副作用が弱められたお薬です.口渇,不安,不眠,立ちくらみ,便秘,吐き気などが起こることがあります.
アンプリット 第二世代の三環系の抗うつ薬です.抗コリン作用などによる副作用が軽減されています.はじめ1回量として1回10〜25mg相当量を1日2〜3回経口服用し,1日150mgまで漸次増量することができます.

アモキサン

商品名(一般名)   アモキサン塩酸クロミプラミン錠)
薬価:  15.9 円/25mg1錠
特徴:  第二世代の三環系抗うつ薬です.抗コリン作用などによる副作用が軽減されています.ただし,効果の発現が早いのですが,第一世代よりは作用が弱い抗うつ薬です.うつ病のほか,パニック障害過食症などいろいろな心の不具合に応用されています.また,片頭痛や神経痛の治療に使われることもしばしばあるようです.
副作用: 三環系抗うつ薬としては,副作用が少ないほうです.主なものは,口の渇き,眠気,めまい,立ちくらみ,便秘など.これらは軽ければそれほど心配いりませんが,ひどいときは早めに医師に相談しましょう.他に,手のふるえ,かすみ目,尿が出にくい,動悸などもみられます.
アモキサン25mg いわゆる第二世代の三環系抗うつ薬です.特徴で述べた「抗コリン作用」というのは,重要な神経伝達物質の一つである「アセチルコリン」の作用を妨害する作用,という意味です.アセチルコリンは神経と神経,神経と筋肉の情報伝達で使われています.この作用が妨害されるため,さまざまな神経や筋肉に関わる副作用が出てくるわけです.
 しかしながら,この抗コリン作用は,市販の風邪薬,咳止め薬,胃腸薬にもあります. 抗うつ薬に限りませんが,医師から薬を処方されている方は,勝手に市販薬を飲んではいけないというのは,副作用を強めてしまう可能性があるからです.
 この場合,抗うつ薬を使用している人は風邪薬など併用すると,この抗コリン作用が倍増し,副作用である錯乱,便秘,口渇,ふらつき,排尿困難,などが増強されるだけでなく,心機能障害が起こる可能性があるのです.特に高齢者はこの作用を受けやすいので注意がいります.

トフラニール

商品名(一般名)   トフラニール塩酸イミプラミン錠)
薬価: 11.6 円/25mg1錠
特徴:   いわゆる三環系抗うつ剤の代表格です. セロトニンおよびノルアドレナリン両方の再取り込み阻害をするので,神経を安定させ安らぎややる気向上につながります.これらの作用により,抑うつ状態だけでなくパニック障害や慢性疼痛症候群などを改善し,精神活動を活発にする薬です.また,小児の心身症的な原因による尿失禁(遺尿症)や末期がん患者の治療にも用いられます.
副作用: トフラニールは意欲・気分を高める作用が強い分,逆に鎮静作用や抗不安作用が弱いので焦燥感や興奮も高まることがあります(躁転が現れることもあります).血圧の下降,頻脈,手のふるえ,筋肉のこわばり,不安,口やのどの渇き,便秘,排尿困難,発疹などの過敏症状,視力の調節障害などが起こることがあります.ときに心臓の刺激伝導障害,肝障害を起こすことがあります.
トフラニール25mg 古くからある第一世代の三環系抗うつ薬です.日本では1959年と古くから使われている抗うつ薬です.トフラニールをモデルに後続の薬が開発されているため,各抗うつ薬の研究や効能の比較対象となっています.作用が強く,よい効果が期待できますが,副作用がでやすのが欠点です.また,効いてくるまで少し時間がかかります.とくに,トフラニールはノルアドレナリンの量を増やしやる気を起こす作用が強いのが特徴です.
 そのため,SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)と比較実験された例があります.結果SNRIトレドミンはトフラニールと比べ抗うつ効果は対等で,効果発現が早く,副作用が随分と少ないということです.ほぼ2000年以降からうつ病などの治療を始めた場合,最初から三環系ではなくSSRI・SNRIから処方を開始することが主流になっているようです.

トリプタノール

商品名(一般名)   トリプタノール塩酸クロミプラミン錠)
薬価: 9.7 円/25mg1錠
特徴:  いわゆる三環系抗うつ薬です. 脳内のノルアドレナリンやセロトニンの量を増やし,神経の働きをよくします.ノルアドレナリンの増加は「意欲」を高め,セロトニンの増加は不安感をやわらげ「気分」を楽にします.また,アミトリプチリンは頭痛や神経痛など他の病気に応用されることがよくあります.
副作用: 作用が強く,よい効果が期待できますが,副作用がでやすのが欠点です.また,効いてくるまで少し時間がかかります.主な副作用は口の渇き,眠気,めまい,立ちくらみ,便秘などです.他に,手のふるえ,かすみ目,尿が出にくい,動悸などもみられます.滅多にありませんが重い副作用では,悪性症候群やセロトニン症候群,血液障害や不整脈があります.
トリプタノール25mg 古くからある第一世代の三環系抗うつ薬です.塩酸アミトリプチリンとして,通常,成人1日30〜75mgを初期用量とし,1日150mgまで漸増し,分割経口服用します.まれに300mgまで増量することもあります.
 筆者はたまたまSNRIのトレドミンが体に合ったから良かったのですが,他記の三環系を含め,SSRI・SNRIが体に合わなかった患者さんは三環系などの抗うつ薬を使用・併用されるようです.副作用の強弱が人によって違う,また薬の症状が現れるかなど体に合う・合わないは個人差があります.つらい時は主治医によく相談して治療方法を自分用に合わせていくことが大切ですよね.

スルモンチール

商品名(一般名)   スルモンチールマレイン酸トリミプラミン錠)
薬価: 6.6 円/10mg1錠
特徴:  いわゆる三環系抗うつ薬です. 脳内のノルアドレナリンやセロトニンの量を増やし,神経の働きをよくします.ノルアドレナリンの増加は「意欲」を高め,セロトニンの増加は不安感をやわらげ「気分」を楽にします.
副作用: 抗コリン作用などあり,動悸が起こることがあります.また,手のふるえ,不安,不眠,いらだち,幻覚,口渇,食欲不振,吐き気などが起こることがあります.
スルモンチール 古くからある第一世代の三環系抗うつ薬です.作用が強く,よい効果が期待できますが,副作用がでやすのが欠点です.また,効いてくるまで少し時間がかかります.成人はトリミプラミンとして1日50〜100mgを初期用量とし,1日200mgまで漸増し,分割経口服用する.まれに300mgまで増量することもある.

 薬物動態として最高血中濃度に達するのがおよそ24〜32時間,半減期が22〜26時間になります.

ノリトレン

商品名(一般名)   ノリトレン塩酸ノルトリプチリン錠)
薬価: 6.4 円/10mg1錠
特徴:  いわゆる三環系抗うつ薬です. 脳内のノルアドレナリンやセロトニンの量を増やし,神経の働きをよくします.ノルアドレナリンの増加は「意欲」を高め,セロトニンの増加は不安感をやわらげ「気分」を楽にします.
副作用: 抗コリン作用などあり,血圧低下,動悸が起こることがあります.また,手のふるえ,不安,不眠,いらだち,幻覚,口渇,視力の調節障害,発疹などの過敏症状,食欲不振,吐き気などが起こることがあります.
ノリトレン10mg 古くからある第一世代の三環系抗うつ薬です.はじめ1回量としてノルトリプチリン10〜25mg相当量を1日3回経口服用するか,またはその1日量を2回に分けて経口服用する.その後,症状および副作用を観察しつつ,必要ある場合は漸次増量する.通常,最大量は1日量としてノルトリプチリン150mg相当量以内であり,これを2〜3回に分けて経口服用する.

 薬物動態として最高血中濃度に達するのがおよそ5.6時間,半減期が26.9時間になります.

アナフラニール

商品名(一般名)   アナフラニール塩酸クロミプラミン錠)
薬価: 22.7円/25mg1錠
特徴:  いわゆる三環系抗うつ剤の代表格です.トフラニールをモデルにして合成され,セロトニン再取り込み阻害作用に比重をおいています. 脳に直接働いて精神機能を高揚し,不安を軽減する作用があります.夜尿症に用いられることもあります.
副作用: 効き目が強い反面,副作用も強く出ます.ねむ気,倦怠感,睡眠障害などが起こったり,血圧の降下,口やのどの渇き,発疹などの過敏症状,下痢,便秘.強い副作用では横紋筋融解症,肝障害,不整脈などがあります.
アナフラニール25mg 古くからある第一世代の三環系抗うつ薬です.作用が強く,よい効果が期待できますが,副作用がでやすのが欠点です.また,効いてくるまで少し時間がかかります.とくに,アナフラニールは脳内の神経伝達物質であるノルアドレナリンやセロトニンの量を増やし,神経の働きをよくする作用があります(ノルアドレナリンやセロトニンに影響するのは,SNRIのトレドミンも同じです.効き目が強いのはアナフラニール,副作用が少ないのは新薬のトレドミンです).
 筆者は某サイトの経験談を読み,ドグマチールから本格的な抗うつ薬に移行してもらうときに,このアナフラニールにしてもらえないか相談しました. ところが,先生いわく「三環系のは確かに効き目は強いけれど副作用も強い.しかもうつ病から躁転する確率も高いから,あなたの現段階の症状では僕はお奨め出来ないな...」. そんなわけで,SSRIよりやる気の向上なども効き目があるSNRIのトレドミンになったわけでございます.